乳幼児医療が変わります

神戸市では2005年7月1日から福祉医療制度を見直すとの事で、詳細が公表されました。乳幼児医療の外来負担分だけ抜き出してお知らせします。以下は啓蒙ポスターからの抜粋です。
定額制負担への変更により、より安心して利用できる制度になります。
  1. これまでの市町への請求手続きが不要となります。
  2. 医療機関や薬局などでの支払い限度額が明確になります。
  3. ひとつの医療機関や薬局などの負担は月ごとに2日目まで、3日目以降は不要となります。
負担区分 外来一部負担金
@一般の方(A以外の方) 1日700円限度
(月2回まで)
A市町村民税非課税世帯に属する方で
所得が一定基準に満たない方
1日500円限度
(月2回まで)
*外来は義務教育就学前までを対象としていますが、0歳児の一部負担金はありません。
補足説明を加えます。
  1. 乳幼児全員ではありません、あくまでも乳児医療券を交付された方(所得制限あり)のみが対象です。

  2. 1日での最大支払いが薬局も含めて1400円が上限となります。

    たとえば午前中に受診して500円払い、午後にもう一度したらどれだけ費用がかかっても限度額の残りの200円までの支払いとなります。処方があった場合の薬局も同様です。

  3. 3日目以降の支払いは薬局も含めてなくなります。

  4. 3日目以降が無料になるのは同じ医療機関のみで、他の医療機関(薬局も含む)を受診すれば受診日数はまた1日目からになり一部負担金が生じます。

    たとえば小児科と耳鼻咽喉科を受診したらどちらも2日目までは支払いが必要です。薬局も同様で同じ調剤薬局ならば3日目から負担金はありませんが、違う調剤薬局でもらえば負担金が生じます。ただし小児科、耳鼻咽喉科の双方の処方せんであっても同じ調剤薬局なら3日目から支払いは不要です。

    注意は受診回数ではなく受診日数なので、同じ日に小児科と耳鼻咽喉科を受診して2枚の処方せんを薬局に持っていってもこれは1日としかカウントされません。医療機関も同様で午前中に受診して、また午後も受診しても受診日数としては1日目であり、翌日に受診しても受診回数は3回目ですが、受診日数としては2日目なので一部負担金が必要になります。


    薬局はできれば同一の薬局にしておく方が負担は軽くなる計算となります。

  5. 月が変わると受診日数はリセットされます。月末に1度受診して翌月の初めにまた受診したら、これは月が変わったとして受診日数は1日目となります。
何と言いますかまるで携帯の割引きパックみたいな制度で、従来の乳児医療に較べて高くなっているのか安くなっているのか良くわかりません。少なくともアレルギー検査などの高額の検査をしたり、喘息などで長期処方が必要とする患者さんには安くなると思いますが、月に1〜2度程度受診する患者さんには高くなりそうな感じがしますし、厳密に試算をすれば従来の1割負担より重くなっているのではないかと考えます。
こんなことは誰もしないとは思いますが、月の始めに2日間、湿疹で軟膏ぐらいの処方をもらっておくと、驚くなかれ後はどんな検査をし、どんな治療をしても無料という事になります。まず小児科ではそんな使い方をするするお母様方はまずいないとは思いますが、制度を見ているとふと考えたりしてしまいます。
今回は乳幼児医療だけの抜粋ですが、今回の福祉医療制度改定は「改悪」であるとの声が高いです。とくに母子家庭の方に新たな負担が出来たのは批判が強いところです。それでも原案では重度心身障害児まで一部負担金がある案でしたので、よく踏みとどまったというところでしょうか。