特徴
日常診療で最もよく使われるセフェムと言うグループに属する抗生剤です。セフェムの中でもとくにニューセフェムと分類されるお薬で、ニューセフェムとの中でもプロドラッグタイプ(腸管から吸収されて薬効を発揮する)と呼ばれる最新型の抗生剤です。
プロドラッグタイプのニューセフェムの共通する難点は、やはり「苦い」というところです。同じグループの抗生剤にはフロモックスもありますが、「苦い」ということでは共通し、プロドラッグでないニューセフェムであるセフゾンが全く苦くなく非常に好評であるのと対照的です。
改善点
従来品は苦さを押さえ込もうとする余り、薬を包むコーティング剤にカゼインを使用し、そのため牛乳アレルギーの患者さんには使えない難点がありました。改良品はカゼイン使用をやめ、さらに評価の低い味もオレンジ味からバナナ味に変更し、味そのものにもこだわったとメーカー担当者は強調しております。
ちなみにメーカーは明治製菓、そうお菓子メーカーの指折りの大手です。お菓子メーカーが威信にかけて改良した味はいかがなものでしょう。
試飲会
まず粉のままなめた印象は「ましになったのかいな」てなところですが、いろいろ試した評価です。
ましなもの | 評価 | ひどいもの | 評価 |
100%果汁ジュース | ☆☆☆☆ | スポーツ飲料 | ××××× |
アイスクリーム | ☆☆☆☆ | カルピス | ××××× |
緑茶 | ☆☆ | 牛乳 | ××× |
水 | ☆ | 麦茶 | ××× |
* | * | ヨーグルト | ×× |
濃いジュースに混ぜると一番苦味が薄れのみやすくなります。オレンジ、リンゴ、ぶどうと試しましたが、どれも高評価です。案外は緑茶でこれが良かったのは不思議な感じがします。
不味い方は反吐が出るほどのものですが、それにしても明治製菓を持ってしても味の改良は難しいのですね。